料理酒の選び方
「料理酒」と「日本酒(清酒)」の違いをご存知でしょうか。
「料理酒」の原材料を見てみると「米・米こうじ・食塩」となっているものが多いと思います。
一方、「日本酒(清酒)」には食塩は含まれません。
食塩が含まれているかどうかが、料理酒と日本酒(清酒)の大きな違いです。
おいしいからでなく酒税法対策として
なるほど料理には塩を使うとおいしくなるから食塩を添加しているのですね、と早合点しないでください。
これは酒税法対策として行われているのです。
食塩を添加して飲用に不適なものにすることで、酒税法上の「清酒」として扱われなくなります。
これにより、酒税(110円/ℓ)がかからなくなります。つまり、より安く商品を販売することができます。
さらに、酒類販売業免許を持たないお店でも販売できるというメリットもあります。
お酒売り場で安い純米酒を選ぶ
料理に使うお酒ですが、調味料の「料理酒」である必要はありません。むしろ料理酒は避けたほうがよいでしょう。
たとえば、レシピに「酒」と書かれていた場合、食塩は含みません。
料理酒には約3%ほどの食塩が含まれていることが多く、塩分量が増えてしまうだけでなく、料理の味も変わってしまいます。添加される精製塩もいただけません。
料理用のお酒としては、お酒売り場で紙パック売られている「安い純米酒」を使うことをおすすめします。
安い純米酒というのは精米歩合が低い(米をあまり削っていない)ため、飲用にする場合に雑味とされる(料理に使う場合にうまみとなる)成分が多く残っています。
経済的なメリットだけでなく、安いほうが料理には使いやすいのです。
また、辛口端麗よりも、中口濃醇のほうがうま味が出しやすいですよ。
もちろんそのまま飲むこともできますが、料理の合間にチビリ、とやって味付けに失敗してしまわないように注意してください。