みりんの選び方
素材の煮くずれを防いだり、テリやツヤをつけたり、煮物料理に欠かせない調味料「味醂(みりん)」。
使わない人はまったく使わないので、台所にみりんがないという人も少なくないかもしれません。
みりんをうまく使うと、様々な料理に砂糖の代わりとして利用できるので、興味のある方は取り入れてみてください。
「本みりん」とは別物の「みりん風調味料」
「本みりん」と「みりん風調味料」はまったくの別物です。
本みりんは酒の一種ですが、みりん風調味料は糖類(水あめやぶどう糖果糖液)などに調味料や醸造酢などを加えた、いわば甘味シロップです。
「本みりん」は酒税法上は単に「みりん」と分類されますが、「みりん風調味料」に対して本物のみりんであることを印象づけるために「本みりん」と呼称されることが多いのです。
みりんにはアルコール分が約14%ほど含まれますが、みりん風調味料のアルコール分は1%未満です。
料理をする上で素材に与える影響も別物なので、みりんを選ぶなら「本みりん」一択です。
本みりんでも糖類の入っていないものを
本みりんの基本的な原材料は「もち米、米こうじ、焼酎」です。
伝統的な製法で造られるみりんは、数年かけて熟成させるものも多く、深みと奥ゆきのある豊かな風味を持っています。
そのまま飲んでもおいしいです。ロックで晩酌できるほどです。
一方、スーパーに並んでいる本みりんの主流は工業的製法で2〜3ヶ月という短期間で製造されるもので、伝統製法のみりんよりも安価に売られています。
原材料は「もち米、米こうじ、醸造アルコール、糖類」というものが一般的です。
そのまま飲むのは微妙です。
もちろん、本来そのまま飲むことが目的ではないので、「みりん風調味料」ではなく「本みりん」を選んでおけば問題はないでしょう。
さらに一歩すすんで本物の調味料を選ぶという観点から、伝統製法で造られるみりんもぜひ試してみてください。
そして、ぜひ一度そのまま飲んでみてください。美味しくてビックリすると思います。
ただし美味しすぎてついチビチビ、キッチンドランカーになってしまわないようにご注意ください。