梅干しの選び方
梅干しは本来、無添加で作られるものです。また、無添加でも腐りにくく保存がきくのが本物の梅干しです。
必要最低限の梅干しの原材料は「梅、食塩」です。これに「しそ」が加わる場合もあります。
ところが、「減塩」ブームであったり、昔ながらの梅干しが酸っぱくて食べられないという嗜好にあわせ、様々な添加物が使われるようになりました。
減塩の落とし穴
おばあちゃんが漬けるような昔ながらの梅干しは塩分が20%前後含まれています。
しょっぱくて食べた人の顔がおばあちゃんになってしまうほどです。
ところが「減塩」を謳う梅干しは塩分5%などというものもあります。
塩分を減らすと保存性が低下するため、他の方法で保存性を高める必要があります。
この保存性を高めるために、ビタミンB1が添加されます。
ビタミンB1というと、なんだか健康によさそうなイメージがありますが、ビタミンB1 (V・B1)の表示が認められる添加物は複数あります。
その中で日持ち向上剤として、保存性を高める目的で使用されるのが「チアミンラウリル硫酸塩」です。
これが使用された場合の表示は単にビタミンB1 (V・B1)となります。
ソルビン酸、安息香酸Naといった合成保存料よりは安全ですが、あくまで「日持ち向上剤」としてのビタミンB1 (V・B1)であることを読み取ってください。
化学調味料や人工甘味料
加えて、化学調味料や人工甘味料が使われているものも見受けられます。ひどいものになると、タール系着色料が使用されていることもあります。
こうなってくると、日本の伝統食の梅干しとはまったくの「別物」として考えたほうがよいでしょう。
梅干しを手に取ったら、まずは食品表示の「名称」を確認してみてください。
名称が「調味梅干」でなく「梅干」となっていれば、昔ながらの無添加の梅干しということになります。
スーパーでは少数派になってしまっていますが、ぜひ本物の「梅干」を選んでください。
調味梅干を選ぶ場合の注意点
どうしてもしょっぱいのが苦手で、食べ慣れた「調味梅干」を選びたいという人は、人工甘味料とタール系着色料に注意してください。
よく使われる人工甘味料は、「スクラロース」「アセスルファムK」「アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物」。
ちなみに「ステビア」は天然甘味料です。
タール系着色料は「赤色102号・赤色106号」など「色◯◯号」と表示されるものすべて。「赤102」と略されれて表示されることもあります。
調味梅干をチョイスする場合は、これらの人工甘味料とタール系着色料は避けるようにして、商品選びをしてみてくださいね。