味噌の選び方
味噌は醤油と並んで日本を代表する調味料。各地で地域性のある特徴的な味噌が作られています。
味噌の基本的な原材料はシンプルで、国内生産量の約80%を占める米味噌の場合「大豆・米・食塩」のみです。
麦味噌の場合は「大豆・麦・食塩」です。また、これらを合わせた味噌や、米や麦を使わない豆味噌もあります。
なお、「遺伝子組み換え大豆」の心配をされるかもしれませんが、味噌は表示義務がある食品のため、遺伝子組み換え大豆が使われているケースはほぼないと考えられます。
酒精が入っていますが
味噌には「酒精」が添加されているものがあります。これはアルコールのことで、酵母の働きを抑えることで発酵を抑え、パッケージの膨張や味噌の変色(熟成)を防ぐ役割があります。
安全性という観点からは問題はないでしょう。
一方、本物の味噌を追求したいというこだわり派の人には敬遠されるようです。
天然醸造・長期熟成のものを選んでみる
味噌は無添加のものが容易に入手できるので、まずは無添加の味噌を選んでください。
そのうえで、さらにおいしい味噌を探求する場合、「天然醸造・長期熟成」のものを選んでみましょう。
天然醸造は表示義務はありませんが、ウリになるため、パッケージに表示されていることが多いです。
また、天然醸造=長期熟成と考えても差し支えありません。
天然醸造は昔ながらの製法で、味噌を加温せずに自然にまかせてゆっくりと熟成させます。
この方法の場合、1年程度は熟成させなければ味噌になりませんので、必然的に長期熟成となります。
単に昔ながらの製法だから良いというわけではなく、長期熟成によって複雑なうまみが引き出され、純粋に、おいしいものが多いのです。
一方、加温しながら3ヶ月ほどで発酵させるのが「速醸法」です。大量生産が可能なため、安価な製品を作ることができます。
酵母の生きた味噌を選ぶ
さらに一歩進んだ味噌選びをする場合、「酵母が生きているか」を気にかけてみましょう。
原材料が「大豆・米(麦)・食塩」のみで酒精を加えていないことが大前提です。
ただし酒精を加えていないものでも、酵母を失活させるために、加熱処理がなされている場合があります。
加熱処理は表示義務がないため、パッケージの表示では判断できません。
ただし、パッケージの形状や販売方法から、ある程度判断をすることは可能です。
酵母が生きている味噌は発酵がすすむため、パッケージが膨張しないようにバルブがつけられています。
あるいはバルブがない場合でも、冷蔵保管をすることで発酵を抑えているケースもあります。
「パッケージにバルブがついている」「冷蔵庫で販売されている」あるいはその両方の場合、酵母の活きたいわゆる「生みそ」である可能性が高いです。
カップ型の容器の場合、バルブは表から見て分かりにくいケースもあるので注意して見てみてください。
「生みそ」はウリになるので、パッケージに表示されていることも多いです。
だし入りは避けたい
だし入りの味噌も売られていますが、化学調味料やエキス類が添加されているケースが多いので、基本的には避けたいところです。
味噌は無添加のものが容易に入手できるので、ぜひ、本物の調味料を使ってください。